Chapter23
チーム形成の不思議な作用
Chemistry for Team Formation

優れたチームを作るためにはチームを育てる環境を維持していくことが重要である。そしてそれこそが、管理者の仕事である。管理者が作業者の行動をひとつひとつ監視してしまうと、作業者は管理者の顔ばかりをみて作業することになり、仕事の成功よりも管理者の機嫌を損ねないことばかりに執着してしまう。

作業者の自主性を重んじると、彼らは自分達のために働くようになる。そして仕事が順調に行けば、そのチームで働くことを誇りに感じるようになる。このようにチーム内で不思議な作用が生まれてくると、すべてが順調に回転していく。

(チーム形成についてうまく行っている会社)では、社員はくつろいで仲間達と楽しく連絡を取り合い愉快に過ごしている。自己防衛的な姿勢は見られず、周囲の連中を出し抜いて抜け駆けしようなどという空気もない。仕事は共同作業の成果なのだ。誰もがその品質に誇りを持っている。(中略)

こんな健全この上ない会社では、管理者はいったい何をやっているのだろう?一見したところ、大したことはやっていないと思うだろう。ちっとも忙しそうではない。あれこれ指示を連発をしている様子もない。(中略)最も優れた化学反応を起こす会社では、管理者は自分達のエネルギーを、健全な化学反応を生み出し、それを維持することに費やす。 (241p)

以下の6項目は健全な会社にするための不思議な作用を生み出す戦略的要素である。

品質至上主義を作り出す

いいかげんな製品を提供しているという意識が少しでもあった場合は、チームは結束しない。逆に自分達の製品が本当に良いものであるという意識があれば、チームは結束する。品質を良くすることは短期的には生産性を悪化させる。しかし、品質至上主義とは顧客が望む以上の品質を備えた製品を、常に生産することである。ということは、短期的なコストをうるさく言われることから保護されなければならない。

品質至上主義を作り出すことを、ケン・オーアは「真珠貝の中の砂粒」といった。砂粒から真珠が生まれるように、品質至上主義はチームを結束させるための中心的関心事となる。 (244p)

満足感を与える打ち上げ

わざと打ち上げをたくさん行う。あまり区切りが必要でなくても打ち上げ用にプロジェクトの区切りを作って行う。打ち上げを行うことで、ともに成功を祝い、祝うことを喜ぶ癖を作ることができる。

エリートチーム

チームが目立つことを極端に嫌う管理者がいる。グループに画一的な標準を守らせることが管理者の統制力の象徴だと思っている。統制力のない管理者は無能だと考えられている。しかし、それは正しいことなのだろうか。本当に有能な管理者とは、実は(当たり前のことだが)チームを成功に導いている管理者である。仕事中に「ポップコーン」を食べるような従業員がいないチームを作り上げた管理者でも、そのチームが失敗すれば、何の意味もない。だいたい、仕事がうまく行くことと「ポップコーンを食べる」という行為の間にどんな関係があるのだろうか。

結束したチームは、人々を生産的にし目的意識を高くする効果を持っている。だから、チームが結束し始めたら、統制してやろうとか、統制できるのではないかといった考えを捨てることだ。 (247p)

「自分達のチームは他のチームとは違うユニークさをもつ」と考えていると、そのチームは結束する。そして自分のチームに誇りをを持つことができれば、人はさらに結束するだろう。

(管理者はユニークさをもつチームが)管理不能で生意気だとぶつぶつ文句を言う。チームのエリート意識によって、真に脅威にさらされるのは、管理能力ではなく、権力を誇示するお飾りに過ぎないものである。チームは成功することに夢中になっていても、管理者の方はイモと言われることを心配している。 (246p)

ヤンキースを解散させないのと同じ

チームが一致団結したら、解散させてはならない。プロジェクトが完了した際は、少なくとも他のプロジェクトを選択する余地を与えるべきである。 (248p)

チームの行動はネットワークモデル

管理しかしていない恒久的な管理者はチームの一員ではない。アメリカンフットボールのクオーターバックのようにすべてのプレイについて制御や指示を行うような管理者が必要なチームはチームとして機能していない。このような階層モデルではなく、フラットなネットワークモデルでなければならない。すなわちチームメンバー全員が得意な分野を持ち、それぞれに応じた場面でリーダーシップを発揮するという形態である。

異分子がいるから楽しい

ありふれた人間ばかりでなく、多様な人を少しだけチームに入れることで、お互いの個性を尊重し合える重要な働きを示すことがある。例えば女性や障害者、学生、元秘書を再教育としてプロジェクトに参加させることでも、チームが結束する可能性が高まる。

いっしょになって打ち込む

一体感がチームの中で生成されてくれば、仕事は面白くなり、メンバーはより自分の能力を発揮しようと努力する。納期や工程を自ら死守しようとするし、チームメンバーの中で困っている人がいれば、自ら進んで助けようとする。このような一種の連帯感を得ようとする欲求は人として必ず持っているものである。今日の都市においてはプライバシーを尊重するあまり、そのような欲求を満たされることは少なくなってきている。チームワークが重視されるのはそのような社会の仕組みによる理由からであろう。

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